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 「秋の沼島」

  沼島 (兵庫県)
   2012/10/07、2012/10/21

10月7日 大バエ

10月7日は久しぶりの磯釣りである。
3連休の中日に時間ができたので、1人で沼島に行ってみよう。
沼島は今年初めて。
午前5時半出船なので眠い目をこすりながら、午前3時半に家を出た。
途中の牛丼チェーン店でうどんを食べ、コンビニに寄っても出船15分前に土生港に着いた。
今日は1番回り。
3番が空きとのことなので上がってみたかった大バエを希望した。
川口渡船の乗客は8人。
私以外はグループや2人連れの人達のようだ。
1人でグンカンやヤカタを希望するというわけにもいかないだろう。
大バエはグレの実績がある磯である。
 
                     大バエ
一番先に大バエに船を付け、私1人で渡った。
今日もエサはいつものボイル。
道糸、ハリスともに3号をくくる。
朝一番は沖向きに竿を出した。
1投目からエサが盗られる。
何投かしたが、左からの風が強くてマキエが思ったところに入れられない。
沖向きは根がいっぱいありそうだが、エサ取りもいっぱいいる。
スズメダイか。
風を背に受ける南向き(一ツバエ方向)を釣ろう。
足元を釣るとエサ取りが寄って来る。
すぐに磯際をあきらめた。
遠投して釣ることにした。
ウキは小粒のままで変えなかった。

遠投しだした2投目、ウキを20メートルくらい先に投入する。
風が背中側からだからマキエも遠投できる。
ウキの頭にマキエを2杯撒いた。
数秒後にはウキがスッスッーと海中に没した。
アタリだ。
竿を立てたら魚が掛かった。
久しぶりの引きなのでよく引くように感じた。
焦って寄せすぎたのか、根のある磯際で元気に走られた。
少し、ひやり。
差し出したタモに収まったのはツバスの41cm。
ハリスには根に擦れたところに傷が付いている。
3号ハリスだったから助かったものの、取り込みやすい沖で釣ったツバスサイズに切られる破目になるところだった。
危ない、危ない。

この後も南向きを広く探った。
磯から20メートル以上離れたところを釣っているので小粒のウキだけにちょっと目を離すとすぐにウキを見失う。
どこかなっと探していたら手元にアタリがきた。
簡単に上がってきたのはチャリコの20cmちょっと。
ハリを飲まれたため、小さいがキープする。
次も同サイズのチャリコ。
夫婦2人分、塩焼きにでもして食べよう。

風は強いままである。
遠投して攻めつつ、時々足元にもウキを投入する。
足元でエサ取りをかわせてもコッパグレがハリをくわえて上がってくるだけ。
午前8時を過ぎた。
再度、沖でアタリ。
これも簡単に寄ってきた。
あっグレや。
32cmがタモに収まった。

風に乗せてマキエが撒ける南向きを中心に釣っていたがアタリは減ってきた。
沖もエサ取りがいる。
午前9時半、遠投していたウキがゆっくり沈んでいった。
すぐに竿を立てた。
これも少し抵抗があったがすぐに浮かせることができた。
チヌの42cm。
ほんと、沼島はチヌが多い。
地磯も含めて沼島で竿を出してチヌを見られない日はそう多くない。

その数投後、また、沖でアタリ。
あれっ、ジャンプしている。
大きなダツだった。
午前9時くらいまでは魚がぽつぽつでも掛かってくれたが、だんだんと来なくなった。
風は相変わらず強いし、エサは盗られる。
午前10時が満潮である。
引きに入ったら状況も変わるか。
昼前まで釣れない時間が長く続いた。

沖で来ないので際釣り。
スズメダイがいっぱいいる。
ここにエサ取りを集めてここに仕掛けを入れて。
ウキが沈んでもコッパグレ。
また沈んでもコッパグレ。
水温が下がれば大きいグレも釣れそうな感じはある。
沼島、チヌはどこでも釣れるが、グレの大きいのが釣れそうな磯はそれほど多くはない。
コッパをいじめるのは嫌だがもう少し磯際や根周りを攻めてみよう。
マキエはまだたっぷりと残っている。

納竿まで残り2時間を切った。
足元にエサ取りを集めて根回りに仕掛けを入れる。
ウキの頭にボイルをパラリ。
1、2、3、4、5・・・
10を数えたくらいで足元にたくさんいるスズメダイの群れがウキの下に移動していく。
13、14、15、ウキが沈んだ。
あわせたらコッパグレではなさそう。おおっと思ったら竿をたたきだした。
上がってきたのはアイゴの30cm級。
次もアイゴ。
その次もアイゴ。
水温が高いからなのか。
コッパの後はアイゴが続いた。
 

納竿時間が迫ってきた。

午後1時40分、もうそろそろ片付け始めよう。
あまったマキエをバカスカと磯際に撒く。
その中に仕掛けも入れる。
ウキがゆっくりと入っていく。
「アタリ」
納竿間際に来たー。
浮かせたのはチヌの40cm級。
あっ外れた。
姿を見たからまぁいいか。

その後、数投して竿をたたんだ。
大バエはグレの実績もあるし、根も多い。
水温が下がったらまた渡りたいな。
帰りの船で同船者の釣果を聞いたところ、大磯ではグレの40cm、ヤカタではハマチサイズを2本釣られたようだ。
秋の沼島、みんな魚を持っていそうだった。


10月21日 グンカン

10月21日は釣り初心者を連れて沼島に行った。
磯に渡るのが初めての若者である。
前日にとらや渡船に電話すると予約で一杯であるとのこと。
今回も川口渡船にお世話になる。
川口渡船は3番回り。
昨年の5月に40cmオーバーのグレを釣ったグンカンが第一希望かな。
土生港には出船の20分前に着いた。

今日の川口渡船の乗客は5人だ。
先々週の大バエに渡ったときにヤカタでハマチを釣られた方も同船している。
とりあえず、グンカン希望を伝えた。
空き番の下立神に2人、私達は希望通りグンカンに渡る。
残った1人は先々週に私が上がった大バエにするようだ。

グンカンは沼島の一級磯である。
今日もエサはいつものボイル。
道糸、ハリスともに3号をくくる。
朝一番は沖向きに竿を出した。
上立神岩を右手に見る。
初心者のN君には沖向き先端左側の足場のいいところで釣ってもらう。
私はN君の右側に釣り座を構えた。
沖向き中央にはサラシが出ている。
去年はこのサラシの中で41cmのグレを釣った。
今日の海は穏やかで、サラシが真っ白というようなことはない。

釣り始めてすぐに足元にはエサ取り達が闊歩しだした。
姿は見えないがサシエが盗られる。
私は竿2〜3本先を釣る。
サラシの先よりもっと右沖に仕掛けを入れた。
ウキはゆっくりと左に流れていく。
サラシの先でウキがスッーと沈んだ。
魚が掛かった。
よく引くが重量感はない。
上がってきたのは30cmに届かないサンバソウだった。

N君は慣れない岩の上でのエサ付けや仕掛けの振込みに苦労している。
エサ取りに強いサシエの付け方をアドバイスする。
ボイルの頭からハリを入れて尻尾の背側の硬いところに針先を収める付け方(ボイルのえびぞり)を教えたが、どうもうまく刺せないようだ。
その後もサシエが残るサラシのずっと先を流してコッパグレを釣ったりしたが、沖向きはエサ取りが多すぎる。
一旦、沖向きを断念し北向きを釣ることにした。
上立神岩を背にする。

釣り座を替えて1投目、ウキを入れたのは竿3本先くらいのところ。
ウキの頭にマキエを2杯撒いた。
すぐにウキが沈みだした。
あわせたら、少し重量感のある魚が掛かった。
足元にはハエ根が見えているのでハエ根の向こうで浮かせたい。
下には潜り込ませたくない。
姿が見えた。
ピンク色がきれいなマダイだ。
ブルーのアイシャドウや青点も鮮やか。
タモに収まったのは43cmと食べるのにはちょうどいいサイズ。
絞めてクーラーに放り込む。

ここから入れ喰いモードに突入した。
同じところにウキを投入する。
次に来たのはアイゴの40cm級。
かなり引いたが海に帰ってもらう。
次も35cmくらいのアイゴ。
次もアイゴ。
4連発である。
次はツバスの42cm。
続けざまに魚が掛かった。

N君はというと、足元で魚が掛かったが根ズレでバラシたようだ。
エサ取りが集まりだして、アタリは徐々に少なくなっていった。
お腹も空いてきたので朝ごはんとする。
N君は喰いがたっていたときに仕掛けがもつれたりバラシがあっただけ。
キープするような魚を釣っていない。

この後も私にはコッパグレに混じってチヌの48.5cmや33cmが来た。
N君はコッパグレを何枚か釣っただけである。
ただ、かなり大きそうな奴をもう一つバラシた。
横で見ていたが竿がぐにゃり。
これも根ズレ。
たくさんのスズメダイに混じって、カンダイの70〜80cm級が磯の周りをウロウロしている。
コイツか。

午前10時を回った頃から、アタリはパッタリと止まった。
先々週も満潮前後2時間くらいは喰い渋った。
今日も正午くらいから、また釣れるようになるだろう。
N君には空いた時間に磯釣りのノウハウを少しづつ伝授する。
釣れない時間帯にはあっち釣ったりこっち釣ったりした。

午後1時前、納竿時間まで後1時間ほど。
北向きを釣っていた。
N君も同じところにウキがあったが、アタリがあったのは私のウキの方である。
グレの34cm。
大事に掬う。

しばらくして、また、ウキが沈んだ。
今度はN君の方だった。
少し大きいサイズの魚が掛かったようだ。
N君にとってはかなりの大物と感じているサイズ。
「もうちょっと竿を立てて。あっ巻いて巻いて」
やり取りが危なっかしい。
何とか海面に浮かせたのは43cmのマダイである。
これはもっと大事に掬った。
やっと、N君にも釣れた。
私1人だけバカバカ釣った上にボーズで帰ることになったら、いくら誘ってもN君はもう二度と磯に立たないだろう。
最後の最後にN君に釣れてあーよかった。

下立神ではマダイの60cmも仕留められたようだ。
クーラーの中を覗かせてもらったが立派なのが収まっていた。
大バエはバリコが多くて大変だったらしい。
年内、暇な日があればもう2〜3回通ってもいいかな、沼島。

 


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