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 上野山さんからのリポート
 「苦手な尾鷲がだんだん好きになってきた」

  尾鷲 (三重県)
   2005/03/06

 


3月6日の日曜日は寒のシーズン最後のグレ釣りに尾鷲に行って来ました。
このあとは色々用事があり3月は釣りに行けないので、久しぶりに単独で太平洋まで行くことにしました。
5年ほど前にギックリ腰をやった後はとても長距離を運転して釣りに行く気にはなりませんでしたが、このところ腰痛も出なくなりましたので今回は単独で釣りに行くことにしました。
前日の5日は「ぐれねっと」の管理人さん達は須賀利に行きグレの顔を見たそうです。
ただ電話で話したゆたきちさんが「ウネリあって沖磯に出られなかった」と言っていたのが気になります。
5日の土曜日は昼まで仕事をして、午後からは2時間ほど昼寝をします。

夕食を済ませて、いつものサンスイ釣具店にボイルのオキアミを2枚取りに行きます。
オキアミを取りに行くと若旦那が「今回は一人か、元気あるな。氷を作っておいたよ」と言って冷凍庫からバッカンに入れて作った氷を持ってきてくれました。
私は、エサだけでは悪いので安物のナイフを購入しました。
氷やナイフを使うことがあればいいのですが、準備ばんたんの時は釣れないものです。

8時30分に敦賀を出発し下道で桑名まで行き、そこから東名阪、伊勢道と乗り継ぎます。2時間で四日市まで走り、少し休憩して尾鷲には12時30分頃に到着しました。
宮城野渡船さんの仮眠所を見ると2人ほどしか寝ていませんので予約は少ないようです。
私は窓側の空いている布団に潜り込みました。

4時30分にどなたかの携帯のアラームがなり目を覚まします。
私は浅い眠りでしたが運転の疲れもあって何とか4時間は眠ることが出来ました。
起きて外に出ますとかなり冷たい北風が吹いています。
私は用意してきたカイロを出して腰に張りました。

出船は5時ということですので15分前に船の前に行きますが釣り客は10人程もいません。
天気予報は北風が強くウネリがあるということですのでお客さんが少ないのでしょうか。
5時になり船は出ますが、数えてみますとお客さんは全部で13人ほどです。
船はゆっくりトガ島方面に進みます。
煙突の煙が後ろから吹く北風で進行方向になびいていますので、けっこう風は強いようです。
5時半頃になり船はトガ島を越えたあたりで止まります。
ウネリで船が横揺れします。

船長が後ろに来て「今日は北風が強くて風裏でないと釣りにならないでしょう。風裏になるトガ島の裏から付けます。最初は3人組から。次は上野山さんともう一人、一人で来ている方で乗って下さい。この2組は用意して」といいます。
ここではいつも最後に名前を呼ばれることがおおいのでビックリしましたが私は道具を出して前に行きました。
「ウネリがあるので明るくなってから渡しましょう」と船長が言うので我々は6時10分頃まで船で待機していました。
その間、例によって船長が付ける磯のポイント、荷物の置き場などを解説します。

6時10分になり最初の磯に船を付け3人組が渡ります。
この方達はクラブ名の入ったワッペンを付けていますが、磯渡しは初心者のようで、各自自分の荷物を持ったまま3人とも磯に上がってしまい磯の上をウロウロしています。
船に残った我々が置いてあるクーラーなどを「これ忘れ物じゃないですか」といいながら船から渡すことになりました。
どうみてもてチームワークがとれていません。
ウネリがある時は船が上下するので、てきぱきと磯に渡りたいところです。
これには船長もかなりあきれているようでした。
磯を渡ったあと左に行こうとした3人組に「荷物は右の高いところ。人の言うことちっとも聞いとらんな」とマイクで怒っていました。

次は我々ですが、船長が言った磯名を忘れてしまいました。
「渡った後高いところに荷物を置いてね。右左に分かれて釣ってください」というので我々は磯に上がると右左に分かれて高いところに荷物を置きました。

        我々の乗った磯                一緒に磯に乗った釣り人

一緒に乗った釣り人に「どちら向きで釣りますか」と聞きますと「どちらでもかまいません」と言いますので我々は道具を置いた位置でそのまま釣る事にしました。
「ここには乗ったことはありますか」と聞きますと「この横は乗ったことがあるのですがここは初めてです。このあたりは深くて足元から8,9ヒロあるのでないですか」といいます。

私はボイルに海水を入れ、仕掛けの用意をしました。
竿はいつものレイダム1.5号
道糸は3号、ハリスは2,75号、ハリはグレメジナの7号。
ウキは釣研のツインセンサーの3Bです。
このところずっとこの仕掛けでやっています。

乗った磯は足元から切れ込んで深そうな感じですが、私はタナを計ってみました。
足元は以外に浅く3ヒロちょっとですが、竿1本先は8ヒロ以上あるようです。
私はとりあえず足元狙いで、3ヒロ半のウキ下でスタートしました。
ウネリで磯の両側からサラシがでますので、ウキが沖に出ないように引きつけて、サラシがおさまったときに仕掛けを沈めます。
ウキを出したり戻したりとけっこう細かく竿を操作しなくてはなりません。
仕掛けがなじんでしばらくして上げてみるとエサがありません。
エサトリの活性は高いようです。

         私の釣り場                   釣り場から見る九鬼崎

数投して1回もエサが残らないので、私はウキ下を上げて3ヒロとしました。
隣の方にウキ下を聞きますと「とりあえず3ヒロでスタートです」ということです。
潮はゆっくり左に流れますが、左側はサラシが出ますので、ウキはサラシに押されて潜ります。
サラシが弱まるとそのまま左に流れますが、どうもこの時期サラシの中で釣れる気がしません。
私は左側のサラシの近くでウキが沈み始めるあたりがポイントと考えてそのあたりにウキを流しますが一度もエサが残りません。
こうなると、竿1本先を6ヒロくらいで攻めたい気持ちもわいてきます。
しかしこの磯は足元3ヒロ半から一気に8ヒロにまで落ち込んでいるようなので深いタナで魚をかけても、竿1本先で落ち込んでいる壁でこすれて魚が取れないかもしれないと思われます。

8時前になり、サラシ付近に流れたウキが加速を付けて潜っていきます。
これはアタリと一呼吸置いて合わせます。
かかったのはグレのようですがそう引きは強くありません。
スグに浮かせてタモで掬ったのは30cm程のグレです。
これは買ったナイフでしめて磯クーラーに入れます。
フト、隣の人を見ますと隣も同じようなサイズのグレがかかっています。
時合いの到来かと思いますが後が続きません。

その後タナを竿2本まで深くして沖目を流しますが、相変わらずサシエは残りません。
10時頃になり私はやはり磯際を狙おうと再びウキ下を3ヒロ半にして足元を狙いました。
今度は潮がアテ気味です。
少し沖目にウキを投入してサラシまで流しますとウキは沖に出ますが、ハリが手前の足元のハエ際で根がかりします。
根掛かりを何度かして、ついにツインセンサーを流してしまいました。
上ウキもサラシでアッという間に沖まで出てしまいました。
仕方なく私は新しいウキに交換して今度は少し沖目を狙います。
数投するとこんどもサラシの際でゆっくりウキが入りグレが釣れました。
今度は少しましな35cm程のグレです。

       釣れたグレ 35cmほどでした

その後、ほぼ同じ場所で30cm前後のグレを2枚追加しました。
今日の干潮は9時過ぎと言うことです。
11時頃になりだんだん潮が高くなり、ウネリもかなり高くなったような気がします。
隣の方は朝の1匹以後は釣れないようです。
私はパンを食べたり、飲み物を飲んだりゆっくり休憩しながら釣りを続けましたが12時を過ぎたあたりから、気温も上がって暖かくなったせいか少し眠気も出て来ました。

同じように足元狙いでサラシがおさまってからウキを投入して、ふと左前のアゴ島もウネリでかなりシブキが上がっているなと目をやると、いきなり竿を引っ張られましたが、道糸が根にこすれたのか一瞬で道糸が切れて風でヒラヒラしています。
もちろんウキはサラシで沖に流れてしまいました。
今のは何だったんだろう、あわせていればもう少し何とかなったのではと悔やまれます。
ですが、磯釣りはこういうハプニングがあるからやめられないのですよね。
仕掛けを作り直していますと「ウネリが高くなってきたので撤収です」と言って船が迎えに来ました。
我々は12時30分頃、道具を片づけて船に乗り込みました。

  ウネリが高くなり撤収に来た渡船 沖はアゴ島

港に帰ると、ほとんどのみなさんがチヌかグレを釣っていました。
グレは40cmが最大で、そう大型は出なかったようです。
私は30−35cmのグレ4枚、バラシ1回という結果でした。
バラシをやるとまた行きたくなりますね。

苦手な尾鷲でしたが4回行って3回釣りましたのでだんだん好きになってきました。
宮城野渡船さんの名前を呼んで、順番に磯に乗るというシステムも好感が持てます。
次は5月の半夜にでも行こうかなともくろむ私ですが、毎回のツインセンサーのロストは困りものです。
磯際の釣りでは根掛かりはつき物ですが、何とかならないものでしょうか。
道糸を太くするしかないのかなと考えたりしています。

2時に港を後にして、途中大台で仮眠して8時前には自宅に着きました。
帰りにはいつものミカン屋さん行き、次回に備えて鬼嫁用のマキエにデコポンを買って帰りました。
月曜日はグレの刺身を食べましたが脂がのってとてもおいしかったです。
次回は3号を切っていった奴をなんとか仕留めたいと、5月に向けて小遣いをためる決意をする私でした。


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