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 上野山さんからのリポート
 「Sさんは2年連続で大グレを釣る、私は2回
  とも横で見ている」

  泊 (福井県)
   2010/05/15

 


5月15日の土曜日は釣友のSさんと再度若狭の泊に釣行しました。
前回の釣行では二人ともチヌの顔を見ることができ、エサトリもいないので行くならば今しかないということで、2週連続釣行を決行しました。
実は土曜日の午前中は私の仕事があり、仕事が終わるのが12時前になりそうです。
Sさんとは「いつものように夕方狙いで行きましょう」と話していたのですが12時に仕事が終わって仕度をしてからエサをとりに行くとなると、泊の到着は2時過ぎになりそうです。
これでは少し遅いのではないかと思いました。
私は前日釣道具をチェックして車に積み込み、すこしでも時間を節約できるように釣道具を車に乗せたまま出勤しました。
土曜日は釣りに行くので、出来るだけ仕事をはやく済ませられるようにと思うと、仕事ははかどりました。
毎日午後から釣りですと仕事ははかどると思うのですが・・・

10時ごろになり仕事は11時には終えられそうな感じになりました。
さっそく泊の大谷渡船に電話しますと「今渡してきたけど、結構ウネリはあるで。先週と同じような感じや」ということです。
二人で行くので1時30分ごろの到着でもよいかと聞きますと、「その頃のほうが午前の部のお客さんが帰っているのでええやろ」ということで出船は1時30分となりました。

仕事を11時に終え、家に帰って昼ごはんを急いで食べてSさんを迎えに行きます。
ご飯を食べていると携帯電話に大谷渡船から着信がありました。
もしかして船が出られないという連絡かと思い、恐る恐るでますと「さっきもう一人渡しに出ましたが、波は少し落ちています。もしかすると奥の渡船区までいけるかもしれません。1時半に待っていますよ」ということです。
ここを使うのは3回目ですが、なんという丁寧な対応の渡船屋でしょうか。
客を客とも思わないような対応の渡船屋にも出合ったことはありますので、こういう気配りがあるとまた行こうかなという気になりますね。

Sさんを迎えにいき、サンスイ釣具でも急いで撒き餌を作り、泊には1時15分ごろには到着しました。
事務所に行きますと「今日は、お客さんは少ないですよ。昨日は、波が結構あったので昨夜に電話してきたお客さんは断ったんです。今日は朝電話してきた人だけしか出ていないんです。お友達のゆたきちさんも電話してきたんですがお断りしたんです」ということでした。

さっそく船に乗り込みまして三ッ岩に向かいますと、釣り人が内向きに竿を出しています。
先週釣りました二ッ岩には人が乗っていますがコウモリは乗っていません。
チヌの実績の有るコウモリにしようかと思いましたが、船は沖に行きますのでそのまま船に揺られていました。
波がまだ残っているので、船はスローで20分ほど走り、やがて泊の渡船区の一番遠くに来ます。
お客さんは我々2人だけというのに、奥まで20分も走ってくれるとはほんまにありがたいかぎりです。
この辺りまで来ますと、ほとんど釣り人がいないのでどこにでも乗り放題ですが、こうなるとかえって迷いますね。

「どこのります」と船長が聞いてきます。
「長崎はどうですか」と私が言いましたので船は長崎に向かいましたが、長崎は波がきつくて着けられないようです。
「この波では長崎は着けにくいね。大物狙いの場所に行きますか」と船長が言いますので「では、まかせます」といいますと、船は船長お勧めの大物狙いの場所につけてくれました。
ウネリがきついので船を2度着けなおしながら磯に上がりました。
迎えは6時20分ということですので、釣る時間は4時間ほどです。

タナを計りますと、船着きは7ヒロ以上ですが左手のワンドの中は4ヒロ弱のようです。
Sさんと並んで釣っていましたが海草などのゴミが流れてきてウキを投げにくいので、しばらくしてSさんは少し高いところに移動しました。
あたりを見渡しても誰も釣り人がいませんので、磯全体を貸しきったような爽快な気分で釣ができます。

やがて5ヒロで釣っていたウキが沈んで弱い手ごたえで20cmほどのチャリコが釣れてきました。
これは放流しました。
エサトリのスズメダイは下のほうに見えますがまだエサが通るようで、付け餌がそのまま上がってきます。
たまにフグにハリが取られたりしますが本命のアタリはありません。
潮の流れはよく変わるようで、釣っているワンドの中に海草が流れてきたかと思うと、沖に出たりしています。

3時ごろになり「オーイ、タモや」という声に見上げますと、Sさんの竿が大きく曲がっています。
糸の先を見ますと足元のサラシの中を黒い魚が行ったりきたりしています。
これはグレです。
タモを持って駆けつけ、浮いたグレを見ますと40cmはありそうです。
「2年連続で40cmオーバーのグレを釣りますかね、まったく」といいながらタモを出しますがサラシがきつくてタモを入れられそうにありません。
1分ほど波を見ていて、ようやくサラシが落ち着いたのでタモ入れです。
Sさんはタモを入れるまで波で行ったりきたりする魚を見て、バラさないかとヒヤヒヤしていたと思います。
無事タモに入れたのはデップリと太ったグレで見た目は42,3cmあります。
今回はカメラも持ってきていましたので、Sさんの姿をカメラに収めました。

          2年連続若狭で40cmオーバーのグレを釣ったSさん 顔がニヤけている

その後、次は私の番かと仕掛けを投入しますが今度は付け餌がボロボロになって上がってくるだけです。
Sさんもその後はアタリがありません。
夕方のいい時合いはチヌでも釣れないかとワンドの中を3ヒロ半でやりましたがアタリはありませんでした。
やがて、6時になり釣りを終了しました。

「2年連続で40cmオーバーのグレを釣ってこれでグレ名人ですね。これで昨年の西小川に続いて泊でも名前を知らしめましたね」といいますと「たまたま大グレの目の前をワシの餌が通っただけのことや。最初はあまり引かないのでコッパグレかと思ったけど、足元に来てからよう引いたわ」ということですが、顔はニヤけています。
Sさんも私も若狭、越前で20年以上釣りをしていますが、昨年までお互いに1匹も40cmオーバーのグレは釣ったことがありません。
なぜかSさんは2年連続で大グレを釣る、私は2回とも横で見ているという運命をたどっています。
次回こそは私が釣らねばならぬと思いますが、そろそろ若狭の大グレも終了ではないでしょうか。
なんとか、大グレのいるうちにもう一度は釣りに行きたいと思います。

事務所に戻りますと、「ゆたきちさん、今日大グレが釣れた話聞くと悔しがるやろなー」と船長が言っておりました。
帰りは一緒になった若狭磯研の会長さんにもSさんはグレを持った写真を撮られていました。
「Sさんは昨年ボラグリの宇久向きで同じようなグレを釣っていますね。これで2年連続ですね。上野山さんも、ぐれねっとの釣行記で知っていましたけどお会いするのは初めてですね。これからもよろしくお願いします」と会長さんから挨拶されました。
会長さんは45,6cmのチヌ2枚に30cm前後のグレ2枚を釣っていました。
なんでも、5月に入ってから9回も釣行しているということですので、心底磯釣が好きな方なのでしょう。
「ぐれねっと」のファンは多いのだなと改めて思いました。
私は、次回こそは40オーバーのグレを持った写真を釣行記に載せたいと思うしだいです。

               帰りの渡船で、船長に大グレを釣った報告をするSさん

             Sさんが釣ったグレはメスで42.2cm、1.6Kgでした



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