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 上野山さんからのリポート
 「本命以外で3回もタモを使う

 敦賀市内の波止場 (福井県)
 2016/12/11


先日知り合いのT君から電話があり、「ぐれねっとのレポートで昨年グレ釣りをした堤防が立ち入り禁止になっていると書いてあるけど、日曜日は工事をしていないし釣りをしても構わないと思うよ。
平日でも工事の場所を避けて行けば怒られんよ。
この間は25cmほどのグレは入れ食いになったし30cmオーバーも2匹釣ったよ」ということです。
これは行かねばと思うのですが、このところ日曜日は南風が強くてどうも気乗りがいたしません。
なぜなら例の堤防は南風では向かい風になって釣りにくいからです。

12月11日の日曜日は冬型の気圧配置で北風が強そうです。
波も2.5mの予報ですので堤防の釣にはおあつらえ向きです。
午後1時にサンスイ釣具店にオキアミを取りに行きます。
マキエは生のオキアミ1枚に着けエサはボイルのレンガです。

ボイルのオキアミを溶かしていると、今からチヌ釣りに行くという若い釣り人が来ました。
一緒にチヌ釣りに行きませんかと誘われましたが、「私は堤防でコッパグレを釣るので」とお断りしました。
「グレと言えば先日、白木の防波堤でチヌ釣りをしていて36cmのグレを釣りましたよ、でもチヌのほうが面白いですね」と彼は言います。
条件さえよければ渡船に乗らなくても、すぐ近くで良型のグレは釣れるものなのですね。
もっとも私は渡船でも良型のグレは釣れませんが・・・ 

さてT君に言われて昨年よく通った堤防に行きますと、釣り人はルアーを投げている1人だけです。
これはいつもの場所で釣れると急いで支度をします。
時刻は2時ですので2時間半ほどの釣りになります。
オキアミを足元にまきますとさっそくスズメダイが出てきますがエサを追う動きがゆっくりです。
これは水温が下がったのかもしれません。 

仕掛けは円錐ウキを遊動にしてタナは2ヒロ半としました。
竿はアテンダーの1.5号、6号の針にハリスは2号で道糸は3号です。
ここでは昨年何度もハリスを切られています。
大物に備えてリールのドラグもやや緩めに調整いたしました。 

足もとにオキアミを撒いてから竿3本ほどのところにウキを投入してウキの頭にオキアミをかぶせます。
強い北風が背中から吹き付けますが、カッパの下にダウンのジャケットを着ていますのでそう寒さは感じません。
ですが顔に当たる風はすごく冷たく感じます。 

仕掛けが馴染んだと思いましたらウキがゆっくり沈みます。
「オッ1投目から来たか」とあわせますと手ごたえは軽いです。
いつもの手のひらグレかと予想してあげてみましたら、これは今シーズン初めて釣るウミタナゴでした。


 

1投目で釣れたウミタナゴ 冬の魚だ


ウミタナゴは冬に釣れる魚です。
昨日土曜日は福井県の勝山で除雪車が出動したということですので、海の中も冬に向かっているのでしょう。
敦賀の野坂山の頂上にも雪が見えます。 

その後は同サイズのウミタナゴや手のひらグレやベラがポツポツ釣れる程度で、活かしバッカンに入れるような魚は釣れません。
そのまま時間がたち、グレは釣れずに4時前になりました。
私は沖と足元を交互に釣りました。
足元のテトラから3mほど離して落としたウキが入って見えなくなります。
これはいいアタリと合わせますと、強い引きでゆるめに調整したリールのドラグが逆転して糸が出ます。
これは良型のチヌでもかかったかと、道糸がテトラポットに当たらないように竿を寝かせながらやり取りをしますと、勢い良く引いたのは最初だけであとはドンヨリと上がって来ます。
チヌのように首を振りませんので、この引きはなんだろうと思いながらリールを巻きますと上がってきたのは久しぶりのカンダイです。
サイズは35cmほどでしたのでいちおうタモを入れました。
昨年よく切られたのはこいつの大型かもしれません。
私はカンダイの歯に注意しながらハリを外して放流いたしました。


 

カンダイ35cm 最初は引きました


その後同じようなサイズのカンダイがもう1匹釣れました。

もう一度カンダイが釣れたときは、1匹が2回も食いついたのかと魚の口のアタリをよく見てみましたがハリの跡はありませんでしたので同サイズが2匹いたものと思われます。
この堤防はカンダイ一家が暮らしているのかもしれません。 

今度は沖に投げたウキが右に流れて50cmほど沈んで動きません。
合わせると何か魚が掛かっています。
暴れながら上がってきたのはボラです。
今日は本命以外で3回もタモを使いました。

 
夕方釣れたボラ40cm


ボラのあと終了間際にはフグの猛攻に会い1投ごとにハリを取られました。

ハリは1袋半ほど消耗したでしょうか。
やがて、4時40分ごろになり、あたりが薄暗くなってきましたので私は竿を仕舞いました。

タモを3回使いましたので、パーフェクトボーズではないものの、なかなか30cmのグレが遠い今シーズンです。
昨年の今頃は「グレを釣るのは裏庭にダイコンを抜きに行くようなものだ」と書いたのが遠い昔の出来事のようです。
まったく栄枯盛衰、おごる平家は久しからず、いつまでもいると思うな親とグレです。

これで3回連続、次回こそという釣行記となりました。
私は竿を竿袋にしまって、何も入っていない活かしバッカンの海水を流しながら夕暮れの堤防で一抹のさみしさを覚えました。
3回連続グレボーズとは、ぐれねっとを読んでおられる皆さんはあきれているかもしれませんね。
長い間読んでいてくれる方は「まあ、いつものことやね」と笑っておられることでしょう。
次回こそ30cmのグレを釣りたいものです。
そして活かしバッカンのブクブクのスイッチをオンにしたいものです。 




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