TOP 釣行記index 次のページを読む

 上野山さんからのリポート
 「欲深くもまたもや泊に

  泊 (福井県)
   2018/04/29

 



4月22日は若狭湾の泊で自己記録更新の40cmのグレを釣り上げました。
これで、若狭湾で40cmのグレを釣り上げるという目標を達成しましたので、もう当分釣りに行かないでおこうと思いましたが、人間の煩悩というものは恐ろしいものです。
40cmを釣り上げてしまいますと、次は41cmとなるのが釣り人の欲というものです。
今いかないと41cmはもう無いかもしれない、でも産卵に来ているグレだからあまり釣ってはだめだという二人の自分が戦っていましたが、やはり欲深くもまたもや泊に行くことになりました。
もし仮に40cmオーバーのグレが2枚釣れたら1枚は持って帰って、1枚は放流すれば環境にやさしくて、良心も痛まずにすむものではなどと、いつものように行く前から釣り上げたような心境となっておりました。
しかし、よくよく考えてみますと、今まで35年ほど若狭でチヌ・グレ釣りをやってきて40オーバーのグレを釣ったのは、今回が初めてのことであり、40オーバーのグレが2枚も釣れるということは、一生かかってももうないかもしれません。
やはり、40cmオーバーのグレを1枚釣りあげたという自信は恐ろしいものであります。

Fさんと連絡を取り合いましたら、4月29日の日曜日なら都合が良いということになりました。
前日に時間を確認しました時にFさんは27日に再度若狭大島に釣りに行ったけれども、潮が濁っていてグレの活性は良くなかったと言っていました。
でも大物のアタリは1回あり、高切れでバラシタということです。

泊の大谷渡船に予約の電話を入れた時にも27日は40cmオーバーのグレは出ていないので、春の大グレは終了したのではないかと言っていました。
28日は北風でウネリが出たために、渡船は湾内にしか渡せなかったということです。
29日は晴れの南風ですのでウネリも収まって暑い日となる予報です。 

29日は9時ごろに出る2番船ですのでFさんとは7時にサンスイ釣具で待ち合わせをいたしました。
前回と同じようにオキアミ3枚を二人で分けます。
私は集魚剤とアミエビをマキエに混ぜました。
今日も晴れのいい天気ですので、家族連れのお客さんが店にやってきます。
店が忙しいので、我々は少し早目に出発いたしました。

大谷渡船には8時半ごろ到着いたしましたがお客さんはいません。
駐車スペースが空いていましたので、車を入れて支度をしていますとボツボツとお客さんが来て、9時には我々を入れて10名ほどの釣り人がそろいました。
船長が帰ってきて、空いている磯を言いますので、お客さんどうして磯の割り当てを相談します。
我々は残った磯でいいと言っていましたが、「千畳」が空いているということです。
船長からの「上野山さん、2匹目のどじょうで千畳はどうですか」という誘いに乗り、過去の成功体験にとらわれて、我々は2週連続で「千畳」に上がることになりました。 

先週も来ておられた4人組の方から「今日も大きいグレ釣ってくださいよ」と言われます。
「ぐれねっと」を見ている方もおられて、「先週のレポート読みましたが、長かったですね」と声を掛けられました。

船は「アゴゴエ」あたりから順番に釣り人を下していきます。
「ヒナダン」に釣り人を下し次に「千畳」に着けます。
今日の海は赤潮がありませんが、Fさんが言った通り海が濁っています。
我々は、先週と同じ場所で竿を出すことにしました。
道具は先週と同じですので今回は書きません。
ハリス1.75に半スレのグレバリ6号です。 

マキエを足元と20mほど先の根に打ってウキ下3ヒロ半から始めます。
今回は足元に打ったマキエにスズメダイが群がってきます。
水温が上がったためか、エサ取りの活性が上がったようです。
1投目からエサがとられます。

Fさんは足元を釣っているようです。
潮が右に流れますので、Fさんは足元にマキエを打って10mほど潮下にウキを投入しています。
10分ほどして「オッ、来たよ」と言ってFさんは33cmほどのグレを釣り上げました。

私は足元と沖の根の周りを交互に仕掛けを入れますがアタリは出ません。
エサがとられ続けますので、ウキ下を60cmほど浅くしましたが着けエサはオキアミの皮がボロボロになって上がってくるばかりです。
Fさんはその後28cmほどのグレを2枚追加しますが、連続でグレは釣れません。

潮は前回同様に右に流れたり左に流れたりします。
10時を過ぎますとFさんにも私にも全くアタリが出ません。
タナを深くして遠投したり、浅くして足元を釣ったりしますが、アタリは出ません。
今日は潮の色も悪くて、どうにも釣れそうな感じがいたしません。
「千畳」は少し奥まっているので余計に潮が流れないように思えます。
「これでは今日はだめですね。12時の見回りで磯替わりしますか」とFさんと相談して、
12時の見回りで磯替わりをすることにしました。
 

磯替わりしたのは我々二人と、「千畳敷」に上がっていた釣り人1名です。
我々は長崎を回って「小滝の鼻」の次の磯に上げてもらいました。
後で船長に磯の名前を聞きましたら特にないということです。
磯に名前が無いということはA級磯ではないのでしょう。
一緒に磯替わりされた常連らしい方から「ここは足元から深いので、あまり沖をやってもどうかな」というアドバイスを受けました。
この磯は正面が棚になっていてそこに道具を置いて釣りますので、狭い釣り場です。

 
磯替わりして竿を出すFさん


深い磯ということですので、私はウキ下4ヒロから始めました。

ここしばらくは誰も竿を出していないような磯と思われます。
マキエを撒いてもスズメダイが見えません。
足もとにウキを落としますがウキはゆっくりと右に流れますが、マキエは真下に落ちて行きます。
この場所もあまり釣れそうな感じは致しません。

時刻は1時前です。
同じ場所にウキを5回ほど投げますとエサがかじられました。
底のほうにチラチラとスズメダイも見え始めました。
10回ほど仕掛けを入れたときにウキがユックリ沈みはじめます。
海の中に入っていったウキの赤い点が滲んで見えなくなります。
この瞬間がウキを浮かせで釣る釣り方で一番楽しいときですね。 

一呼吸おいて合わせますと魚が掛かります。
足もとで竿を引き込みますが糸を出すほどではありません。
頭を振りますのでチヌのようです。
Fさんの出してくれたタモに入ったのは42cmのチヌでした。
お昼の1時が時合だったのでしょうか。
この魚はFさんの活かしバッカンに放り込みます。 

続けてウキが入ります。
最初は引きましたが途中からは素直に上がって来ます。
この引きは何の魚かなと思いましたが、上がって来たのは久しぶりのカンダイです。
この魚は自分でタモを入れました。
サイズは33cmほどです。
魚に噛まれてはかなわんと、ペンチでハリを外して放流いたしました。

 
1時過ぎに釣れた2匹目の魚 カンダイ33cm

2匹魚が釣れましたが、その後はまた沈黙が続きます。
潮は右に流れたり、当たってきたりします。
タナは4ヒロから竿2本まで変えましたがアタリは出ません。
スズメダイがエサを咥えて引っ張るような感じの、ウキが30cmほどしか沈まないようなアタリがたまにあります。

次にウキが沈んだのは3時過ぎでした。
ウキ下4ヒロでウキが入り30cmのグレが釣れました。
それから30分ほどして、マキエを混ぜている最中に竿が引っ張られて、何が掛かったのかと思いましたがすんなり上がって来たのは真鯛の28cmです。

 
3時半に釣れた真鯛28cm

魚はポツポツと釣れますが、いろいろタナを変えても連続しては釣れません。
Fさんも28cmほどのグレは3枚ほど釣ったようです。
潮の色が悪い時の食いはこんなものなのでしょうか。

4時にまたゆっくりとウキが入ります。
ウキが入り続けますのでスズメダイのアタリではないようです。
ふた呼吸ほどおいて合わせますと、魚は掛かりました。
これも頭を振ります、ゴンゴンという引きですのでチヌのようです。
自分でタモを入れて掬いましたのは36cmのチヌでした。

 
4時半ごろ釣れたチヌ36cm


今日は条件の悪い中で魚の顔を見ることができましたのでよしとすべきでしょうか。

Fさんは終了までチヌは釣れませんでした。
5時を過ぎますと、どうも釣れる気がしません。
スズメダイの活性もなくなってきて底の方に沈んでいます。
タナを深くしますと、ウキが30cmほど入って止まるというスズメダイの引きしかありません。
Fさんは釣れる気がしないのか6時前に竿をしまったようです。
私も6時に釣りを終了してバッカンなどの道具を洗いました。 

私の今日の釣果はチヌ42cm、36cmの2匹、グレ28cm〜30cm3匹です。
Fさんはグレの28cm〜33cmを4匹です。
まあ、潮が悪い時はこんなものでしょう。
ボーズでないだけましというものではないでしょうか。 

6時半の迎えの船には8人ほどが乗りました。
港について船長に聞きましたら、今日も釣り人は20人ほどいて誰も40cmオーバーのグレは釣れなかったということです。
先週の赤潮の後どうも潮が悪いようです。
当日チヌの50cmは、何枚か上がっていたということですので、今後はグレ狙いではなく浅場でチヌ狙いのほうが、釣果があるかもしれません。
やはりグレ釣りは潮しだいだなと思った1日でありました。

次回はもう一度くらいは若狭に釣りに行くかもしれません。
若狭のハリス1.75号のグレ釣りも面白いですが、神津島のハリス5号をかけてのオナガ狙いの釣りもそろそろ行きたくなってきました。

 
今日の私の釣果



TOP 釣行記index 次のページを読む