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 上野山さんからのリポート
 「正月からグレ6連勝

  神津島 (東京都)
   2017/05/04

 


神津島の2日目です。
朝食は4時40分ということです。
隣の部屋で誰かがセットした携帯の目覚ましの音で目が覚めました。
時刻は朝の4時です。
今回はよほど疲れていたのか、昨日の夕方7時過ぎに寝ましたが朝まで目が覚めませんでした。
体の節々が痛いので布団の中でゆっくりと体を伸ばします。

ゆっくりと着替えをして洗面をして朝食を食べます。
昨日の晩御飯の後に翌日の弁当を頼んでおきましたので、1泊2食に弁当を合わせて宿代は一人7500円です。 

宿の支払いを済ませて外に出ますと今日は風もなく薄曇りの天気です。
天気図では高気圧が日本列島を離れていきますので今日は南東の風の予報です。
カッパやライフジャケットは宿の外にある物干しざおに吊るしてありますので、宿の外で釣りの支度を整えます。
私の今日の服装は、上はシマノのアユ釣り用のシャツにカッパ、下はモンベルの薄手の登山用ズボンにカッパといういでたちといたしました。

今日は暑くも寒くもないといういい天気です。
道具を車に積んで港に向かいますと、ちょうど港の手前に車が差し掛かった時に船が入ってきました。
今日は下田からの釣り客はそう多くないようです。
島に14人泊まっているので、下田からは10人ほどの釣り客が来たのではないでしょうか。
船倉から荷物を取り出しますと、またもや船の上は荷物だらけとなります。

船の上のたくさんの荷物 自分のクーラーとバッカンは並べて置いておかないと発見できない


船長がやってきて「Fさんたち今日はどこに乗りますか」と聞いてきます。
「祗苗島(ただなえ)方面はイサキばかりだけど明神下では昨日はグレも釣れていたよ」といいます。
我々は昨日1匹もイサキを釣っていないので祗苗島を希望しました。
船長には「イサキだけかもしれないよ」と言われました。
今日も恩馳島からもどって本島周りから着けて行くので、我々は後のほうの磯渡しになると思われます。 

船は昨日と同じように恩馳に行き、まず石鯛狙いの釣り人から下していきます。
3組を恩馳に下した後は昨日と同じように灯台下の磯に釣り人を順番に下していきます。
残りの釣り人が8人ほどになった時に船長に呼ばれて我々は祗苗島ちかくのエボシの水道寄りに船を着けてもらいました。

この磯は3月に釣った磯ですが、下された場所はもっと水道よりの場所です。
釣り場は3月の時よりも20mほど水道よりの場所です。

 

エボシと沖の祗苗島との水道 右側の奥の突き出した磯から竿を出しました


エボシの水道の磯は低い磯ですので、海藻が足元にくっついていて滑りやすい磯です。
今日は凪ですので磯に波が駆け上がってくる心配はありません。
水道の向かいの明神下の釣り場ではすでに釣り人が竿を出していました。
背中から弱い風を受けますので、追い風で仕掛けもマキエも飛びますのでここは釣りやすい場所です。 

今日の仕掛けも昨日と同じ道糸4号にハリス5号にハリは8号です。
ウキは昨日と同じ釣研の小粒のものです。
ウキ下を2ヒロ半としてスタートです。

水道は早い潮が左から右に流れています。
釣り場の右手には根が張り出しています。
その根に向かって右からのウネリが来ますので足元はサラシができます。
私は足元のサラシが沖の流れに合流するアタリを狙おうと思い、足元にマキエを打ってウキを足元に落としました。

 

エボシの水道向きで支度をするFさん 竿は4号ということだ


私の竿はアテンダー2号ですが、Fさんは男女群島で使っていたという4号の竿を出すようです。
これはヒラマサにでも備えるのでしょうか。 

足元に落としたウキはサラシに押されてFさんの前の根に沿っていき、沖を流れる潮に向かって流れます。
私はハリスが先行するようにウキを止めながら流しました。

1投目はエサがかじられています。
2投目は足元に落としたウキがサラシに押されて沈みます。
根の際に沈んでいくウキを見ていましたらスッと沈む速度が速くなりました。
これはアタリと合わせますとまたもや1匹目から強烈な引きです。
少し高いところから釣っていましたので、糸が足元の岩に当たらないように磯の前に移動します。
この魚もよく引く魚でドラグが滑って糸が出ます。
竿は伸されていませんが、なんだかミシミシいっているように思えました。
Fさんに向かって私は「この引きでは竿が折れるかもしれない」と言いましたらFさんは「アテンダーならめったなことはない」といいます。
Fさんはガマカツの社員でもないのに何故にアテンダーのことがわかるのかわかりませんでしたが、まあ元気づけになりました。 

なんとか竿を立てて耐えていますと魚は徐々に浮いてきました。
ウキが見えてきましたがこの引きは昨日の引きと似ているなと思いました。
やがて魚は浮いてきましたがFさんの出してくれたタモに入ったのは、またもや大きなノトイズスミでした。

 
 2日目も1匹目はノトイズスミ 昨日よりも少し小さくて55cmほどです


2日連続で1匹目が大きなイズスミですのでグレを釣る前にヘトヘトになりそうです。

魚を放流してハリスを点検してから仕掛けを同じように足元に投入しますと、またすぐにウキが入ります。
今度も1回目に負けず劣らずの引きです。
なんとか魚を浮かせましたが今度も同じくらいのサイズのイズスミです。
このイズスミはFさんがタモを入れてくれる前にハリハズレでバラしてしまいました。
「もう体力を使い切ってしまいました。ちょっと休憩します」と私はFさんに言って竿を置いて飲み物を飲みました。 

足もとにはイズスミがうようよいるのかもしれません。
これはたまったものではありません。
次は足元のサラシ狙いをやめて、沖の潮にウキを流そうと思いました。
ふとFさんを見ますと50cmほどのイズスミをブリ上げています。
さすがに4号竿は違いますね。
「沖の潮にウキを流せばイサキを食ってくるよ。わしも足元でイズスミを釣ってみたけれどもこのサイズでは抜けるな」と言っています。

私はウキを沖に投げてマキエを遠投する釣り方に変えました。
潮に押されてウキが潜っていき竿で聞いているとアタリで糸が走るという釣り方でイサキが釣れてきます。
まあ、行って来いという感じの釣り方ですね。
この釣り方で私はこの場所で35cm前後のイサキを18匹釣りました。 

Fさんはサラシが鏡になった時にイズスミやらイサキにグレも見えると言っていますが足元ではもう着けエサには食いついてこないようです。
私もたまに足元にエサを落としてみますがもうアタリは出ずに着けエサだけが取られてきます。 

時刻は10時を過ぎました。
二人ともイサキを釣りましたがグレが釣れないので、今日は場所替わりをしようということになりました。
Fさんはこの潮が変わればグレが釣れるかもしれないけれども、本島周りのほうがグレの確率は高いのではないかと言います。
我々は船が来たらすぐに磯替わりできるように荷物をまとめました。
10時半ごろに見回りの船がやってきましたので船長に磯替わりをしたいと言いましたら「やっぱりイサキばっかりでしょ。船頭の言うことを聞かなくてはね」と言われて我々は場所を変わることにしました。

船は10分ほど走って本島周りの引廻鼻の近くの磯に着けてくれました。
この磯は昨年上がった磯でした。
確か昨年は最後に魚にハリスを切られた磯です。

 
 昨年上がった引廻鼻近くの磯


この磯に磯替わりして上がった時はもう11時前でした。

我々はまず弁当を食べてからマキエの支度をしました。

船長の話では昼から潮が左に流れるので左向きに釣れということです。
足もとにウキを投げますがウキはゆっくりと手前に寄ってきます。
Fさんは私の右側でサラシの沖にウキを投げています。
Fさんにアタリがあり30cmほどの尾長グレや35cmほどのイズスミが釣れますが私にはアタリが出ません。
手前に寄ってきたウキが少し沈んだので合わせますと30cmほどのイガミが釣れてきます。
Fさんが持って帰るというのでイガミはFさんに渡します。
Fさんには36cmほどの尾長グレもかかりますが私には2匹目のイガミが釣れてきます。
やがてFさんに40cmほどの尾長グレも釣れました。 

もう時刻は12時頃です。
残りの時間は2時間半です。
残りの時間で私に持って帰るようなグレが釣れるでしょうか。
このままでは今日はグレボーズになると少しアセリも出てきました。 

イガミの後に磯際でアタリがありました。
最初は強い引きで竿が曲がりましたがそのあとはそう引きません。
これはグレの引きではありません。
上がってきたのはフエダイでした。
この魚はおいしいので持って帰ればいいとFさんに言われました。

 
 フエダイ 33cmほどでした


Fさんが「左端に行くので、今わしが釣っていた右側からやってみろ」と言います。

私は右側に移動しますが釣れてくるのは尾長グレの30cmほどのものばかりです。
そのうちウキがシューと沈み36cmほどの尾長グレが釣れました。
これは持って帰ることにしました。
1時頃になりようやく持って帰るグレが釣れました。 

そのうち左側で釣っていたFさんが「こっちは潮が良く流れているしマキエの下に魚が見えるのでこっちで一緒に竿を出そう」と言います。
私はまたもや磯を左側に移動しました。
最初はFさんの下側から釣っていましたがどうもやりにくいので、磯の上に上がってFさんと並んで竿を出しました。
Fさんは先ほどイズスミを掛けてバラしています。
36cmほどの尾長グレを釣っていますので頻繁にアタリはあるようです。 

Fさんの打つマキエの下には大きな魚が見えますが着けエサには食いついてこないようです。
私も根の際でウキが入り35cmほどのグレが釣れましたが、口の感じがどうもウシグレのような気がしました。
このグレは珍しいウシグレかもしれないので写真を撮って放流しました。

 
 口がウシグレのようだ この魚は放流しました 


やがて潮がだんだん早くなりました。

時刻はもう2時を回っています。
ウキが30mほど流れて見えている根の近くに行ったと思いましたら一気に沈みます。
これはいいアタリと合わせますと尾長のような引きです。
この魚は40cmの尾長グレでした。
急いで魚を締めて磯クーラーに放り込みます。

続いて同じような場所にウキを投入します。
今度も30mほど先でウキが沈むと同時に竿にアタリが来ました。
今回は先ほどよりもよく引く魚で左側の根に突っ込みます。
竿を右側に倒して魚を引っ張り出すようにやり取りをします。
根から出てきた魚は足元で走り回ります。
足もとで磯際に突っ込む魚をいなして浮かせますとこれも40cmオーバーの尾長グレです。
このグレは私が今回釣った中で一番大きい44cmの尾長グレでした。

 
 最後に釣り上げた尾長グレ44cm


私はこの魚を釣り上げて竿をしまいました。

私は今日、尾長グレ44cm、40cm、36cmにフエダイ35cm、イサキ18匹を持って帰ることになりました。
たくさんの魚が入った私の磯クーラーはものすごい重さです。
この磯クーラーがこんなに重くなることはもう一生ないかもしれません。 

Fさんも尾長グレ35cm〜40cmを6匹ほどとイサキを10匹ほど持って帰るようです。35、6cmの尾長グレは5、6枚放流しているようでした。

島の港に帰りますと今日は泊りが2組ということです。
高気圧が遠ざかっていき明日は南風が強くなるからでしょうか、天候とともにだんだん釣り人が少なくなっていくようです。
2日後の6日は低気圧が接近して雨の予報です。 

船は下田に5時半ごろにつきました。
また、たくさんの荷物を各自が協力して船から下します。
我々は船長に渡船料金2万9千円を払い、釣れたお礼を言いました。
私は今回35リットルのクーラーを持ってきましたが、氷を入れましたら魚が入り切りませんので、磯クーラーにも魚を入れて持ち帰ることにしました。

 
 35リットルの磯クーラーでは全然入りませんでした 尾長グレ、イサキ、フエダイです。


今回、尾長グレは最後に44cmが釣れましたがやはり中型でもよく引きますね。

30mほど沖でウキが沈んだと思ったら、次の瞬間に竿が引き込まれるというスピードに釣り師は魅力を感じますね。
Fさんとは今回はノトイズスミの強烈な引きも味わえたし、尾長グレやイサキも釣れたので神津島に来てよかったですと話しました。

アテンダーU、2号はノトイズスミの強烈な引きでもそう糸を出すことなく取り込めますので大物キラーの竿かもしれません。
次はアテンダーで50cmオーバーの尾長グレを釣り上げたいものです 

車に荷物を積んで5時頃に下田港を後にしましたが、新東名のインターの手前で渋滞に引っかかり時間を取られて敦賀には夜の12時半ごろに到着しました。
翌日も休みでしたのでサンスイに遊びに行くと、Fさんと以前四国に行ったT君がいて釣り談義となりました。
Fさんとは釣れているうちにまた神津島に行こうという話となりました。

私はこれで正月からグレは6連勝となりました。

次こそは神津島で50cmオーバーの尾長グレを釣りたいものです。



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